建築士は本来が技術職です。儲けを目的とはしていないため、儲かるかどうかの保証はありません。
職種や就職先によっては、高額な収入を得ることができます。一方、設計事務所など、低収入の職場もあります。
建築士が関わる職種の中で、高額な収入が得られるのが現場監督です。現場監督は建設会社や工務店に所属し、社員として働くのが一般的です。
派遣社員として現場を渡り歩く働き方もありますが、次の仕事を見つけるまでの間にブランクがあり、正社員ほど高額な収入は得られません。
現場監督は人材が少なく、どこの会社でも高額で迎えられます。スキルを磨けば容易に転職も可能です。
現場監督が高収入である理由は仕事の厳しさです。現場監督に求められる能力は高く、建築に関する技術的な詳しい知識、現場で求められる工程管理や予算管理など、多くのスキルが求められます。
現場が始まるとほとんど休日はなく、工事が完成するまではまとまった休みは取れません。高所などはとび職が足場を作りますが、一定の危険を伴う職場であることには変わりはありません。
一人で大きな現場を担う責任は重く、責任の重さに対して高額な報酬が支払われます。
建築士は一般の企業や役所で、正社員として働くことも可能です。住宅メーカーや材料メーカーに就職した場合は技術的分野を担います。
給与は他の社員に比べて資格手当てなどが支給される分、高くなります。仕事は技術的な分野をこなせば良く、さほどのストレスは感じずに仕事をすることができます。
役所で働く場合は、他の職種より優遇されることはありません。優遇されない代わりに安定した職場環境が約束されます。
設計事務所で働く場合は、事務所の規模により収入が異なります。大手の設計事務所の場合は一般の職種よりも高額な収入が得られます。
ただし、仕事は難しく残業は多く、必ずしも厳しさに見合う収入が得られるわけではありません。小規模な設計事務所に就職した場合は、薄給に甘んじなければなりません。若い頃の給料は安く、日々の生活に苦労するほどです。
建築士は設計事務所等で経験を積んだ後、独立することが可能です。独立してからの収入は各自の力量によります。
人気建築家になれば、1,000万円を超える年収を得ることも夢ではありません。しかし、一般に設計事務所の経営は厳しく、資金繰りに苦労することもしばしばです。
一般社会で設計だけで収入を得るのは、簡単ではないと言えます。
設計士は一般に儲かる仕事ではありませんが、社会からの尊敬と、他の職種では味わえない充実感を得ることができます。
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